長時間労働対策と産業医

過重労働対策 ~重要になる産業医の役割~

2016年、大手広告代理店の女性社員が過労自殺し、法人及びその幹部が書類送検されたことが大きく報道され、長時間労働が社会的に大きく注目されています。

また、それを受け、厚生労働省は2016年末、過労死等ゼロ緊急対策』を発表し、企業に長時間労働対策を求めると同時に、労働基準監督署等による取り締まりを強化する方針を発表しました。また、悪質な企業については企業名を公表するとしています。

 

このような社会情勢の下、企業においては適切な長時間労働対策を行うことが求められています。

長時間労働対策としては、労働時間の適切な管理や、業務の効率化・均等化など、様々な対策が存在しますが、そのうちの一つとして『産業医による長時間労働者への面接』も含まれます。

2018年の通常国会成立した働き方改革関連法においては、労働安全衛生法の改正により、「労働時間の把握」が初めて法的義務とされました。長時間労働者に対しては、医師による面接指導へ確実に繋げていくことが求められています。

 

長時間労働者への医師面接 ~現在の法令上の要件~

現状においても、労働安全衛生法において、長時間労働者への医師面接が規定されています。

その中身について、以下簡単にまとめてみます。

法的義務

時間外・休日労働時間が100時間超 + 本人の申し出

→医師面接が義務となる

努力義務

時間外・休日労働時間が80時間超 + 本人の申し出
or
事業場で定めた基準に該当したもの

→医師面接又は医師面接に準ずる措置が努力義務になる

 

このように、労働安全衛生法上は、法的義務にせよ、努力義務にせよ、『本人の申し出』が医師面接の前提となっているのです。

しかし、月100時間の残業をせざるを得ないほど忙しい方が、時間の取られる医師面接を自ら申し出ることは少ないのが実状であり、また、そもそもこのような法令上の制度を知らない労働者が大多数であると言えます。

一方、本人の申し出が無かったからと言って、労働者の健康障害が生じた場合、企業の責任が問われないかというと、全くそのようなことはありません。東芝うつ病事件(最判平成 26.3.24)等からも分かるように、長時間労働という科学的に健康上有害であることが証明されている業務を行わせている以上、本人の申し出がなかったとしても、企業には労働者の健康に対し適切に配慮する義務が存在するのです。

 

そこで、企業によっては、45時間以上の残業を行った労働者全員に健康状態に関するセルフチェック票を記入させ、それを産業医に確認させたり、80時間を超えれば本人の希望に関係なく、全員に産業医面談を行うなど、独自の対策を行っているところも多数存在します。

 

長時間労働者への面接における弊社の特徴

体制構築のお手伝い

上記のように、法定の最低限の部分から、それを超えた手厚い対応まで、どこまで医師面接をするかは企業の考え方や実状によります。

弊社の代表産業医は、大企業の専属産業医から、中小企業・外資系企業の嘱託産業医まで、様々な企業規模・業種での産業医経験を有していますので、企業様と相談しながら、企業の実情に応じた医師面接体制を構築します。

例えば、地方拠点で産業医のいない事業場で生じた長時間労働者に対しても、厚労省の要件を満たした上でWEB面談を行うことも可能です

 

精神科専門医による面接

長時間労働を行い医師面接を受ける方には、さまざまな状態の方が混じっています。

すなわち、例えば残業を100時間行っていても、全く元気でやりがいをもって活き活きと働いている人もいれば、病気又は病気の手前レベルの状態であり早急な対応(業務負荷の軽減や、医療機関受診)が必要な人もいます。

このような混在した状況の中から、メンタル面への対応・介入が必要な方を適切にピックアップする必要があるわけですが、弊社代表産業医は精神科専門医でもあますので、安心して長時間労働者への医師面接をご依頼頂けます。

 

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