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産業医にストレスチェックを断られた!~完全対応の弊社までご相談下さい~
はじめに:
弊社のストレスチェックに関するサービス料金等については、こちらをご覧ください。
弊社では、精神科専門医であり、豊富な産業医経験を有する医師が、ストレスチェック実施代表者・高ストレス者医師面接を担当させて頂いております。
一般ビジネス誌でストレスチェックの特集
週間東洋経済の12月19日号は「全ビジネスマンを巻き込む大騒動。ストレスチェックがやってきた!」のタイトルでストレスチェックの特集を組んでいます。早速購入し拝読しましたが,ストレスチェック制度について,一部情報が古い点(面接医師の意見書等)もありますがおおむね中立的・客観的に事実をとらえ,記者の考察・問題提起も納得できるものであり,非常に良い内容だと感じました。
記者の方は,おそらく始めは産業精神保健分野の知識はそれほどなかったものと思いますが,ここまで丁寧に取材・勉強をされこの内容の記事を書かれたのであれば,相当すごいことだと感心しました。
ストレスチェックを産業医が断るケースが相次ぐ
雑誌の中では,『責任は増すばかり。産業医の実像』という記事がありますが,その内容も非常に適確に事実をとらえ問題提起をされています。特に,今年の5~6月に日本医師会が実施した産業医に関するアンケート調査の結果もしっかり引用しているところは,さすがです。
この記事は, 『「えっ,先生がやってくれるんじゃないの?」…,人事・総務担当者の愕然とした声が上がっている。』の一文から始まっています。ストレスチェックに関する仕事を,既存の産業医の先生が断るケースが多発しているというものです。
弊社には、ありがたいことに企業様からの産業医選任に関するお問い合わせを多数頂いていますが,そのほとんどが「ストレスチェックに対応できる精神科の産業医を探している」「今いる先生に断られてしまった」というご相談ですので,この記事の内容は本当です。
ストレスチェックの関与を産業医が断る理由~訴訟リスクと厚生労働省の立場
産業医がストレスチェックを断る主な理由は,こちらの記事とこちらの記事で以前から私が主張している通り,「産業医に訴訟リスクが生じる」+「厚生労働省自体が,産業医がストレスチェックに関わることを義務化せず,「関わることが望ましい」程度に留めている」の2点です。この状況では,以下の通り,産業医が断ってくるのもある意味仕方ありません。
理由① 産業医のほとんどは副業であり,リスクは負いたがらない
医師会のアンケートのデータによると,産業医が実際に産業医活動に当てている時間は「1月あたり5時間未満」が66%を占めます。ほとんどの産業医の先生は,病院勤務や自分のクリニックの空き時間に副業として活動しているのです。空き時間に実際に活動してくれればまだ良い方で,実際は法律で決められた月1回以上の企業訪問も実施せず,健康診断の結果さえ目を通さず,名義だけ貸して月数万円の報酬をもらうケースも散見されます。私のように産業医を本業にして月に150時間以上産業医活動をしているような医者は圧倒的に少数派です。
このように,月に数時間だけ活動し(最悪,名義貸し)副業的にやっている場合には,ストレスチェックの責任を負わされたらたまらないと考えて,ストレスチェックに関わることを拒否しても何ら不思議ではありません。ストレスチェックに関わることは義務ではないと厚労省もわざわざ言ってくれているのですから,むしろ断ることがある意味合理的判断だと,私がその先生の立場でも考えるかもしれません。
雑誌にも書かれている通り,「副業で,訴訟リスクもないから比較的安価な報酬で今までやってきた。ストレスチェックをやると割に合わない。」「これを機会に,副業でやってる産業医の仕事は辞めよう」と考える産業医も一部には存在するのです。
2016年7月20日追記)
そして実際に、ストレスチェックに関連してではありませんが、産業医の就業判定に関して、産業医自身が労働者から訴えられる事件が発生しました(こちらの記事をご参照下さい。)
理由②精神科が専門の産業医は少ない
医師会のアンケートによると産業医の中で精神科・心療内科を専門領域にしているのはわずか5%です。その5%の中で,さらに産業保健に関しても専門性を持つ(産業衛生学会の専門医や労働衛生コンサルタント)となると,おそらく1%をゆうに切ると思います。
厚労省は,高ストレス者への医師面接をするには精神科の専門性は不要と言い,面接マニュアルも出してくれていますが,こちらの記事にも記載しているとおり,実質的にはかなり難しいのではないかと個人的には思います。
仮に『膝のチェック』なるものが法制化されて,膝が痛い人の話を聞いて病院受診が必要かどうか判断しろ,見逃したら訴えられるリスクがあるとなると,精神科医であり整形外科医ではない私は,かなり嫌であまり自信がないですから(適切な例えなのか判りませんが…。)
厚労省が何と言おうとも、「専門じゃないから難しそう→自信が無い→自信が無いことをやって,訴訟リスクに繋がるのは嫌」と産業医の先生方の多くが感じられているからこそ,ストレスチェックへの関与を断るケースが多発しているのでしょう。
この不安を完全に解消するには,「産業医の無重過失は免責」等と立法化するか(←ほとんどありえないですが),実際にストレスチェック関連で産業医が訴えられるも「産業医はそこまで責任を負わない」と最高裁が判示するか,なんらかの症状がある人は産業医の責任を回避するために全て精神科病院・クリニックに紹介する(→その結果どのような事態が生じるかは,また機会があれば書こうと思います。)しかないように思います。
では,企業はどう対応すべきか?
そんな状況のなか,企業はどうすれば良いのか,私が考える方法を3つほどご紹介します。
①実施者や医師面接を外部機関に委託する
ストレスチェックを外部に委託する企業がほとんどだと思いますので,それとセットで医師面接も外部機関に頼む方法です。しかし,その方法は個人的には以下の理由であまりおすすめしません。
こちらの記事にも書いていますが,会社へ自分の検査結果を開示してまで医師面接を希望する高ストレス者とはどのような人になるのかを想像して下さい。企業によって異なるので一概には言えませんが,
①うつ症状等が既に出ていて医師に相談したいと考えている人
②医師面接を通じて職場環境改善について会社側に何らかの要望を伝えたい人
の2者が含まれるのは間違いありません。過重労働面談とは違うのです。過重労働面談(本人申出関係なく一律に実施している企業)では,残業を80時間しても元気で何の問題のない人も多く含まれますが,ストレスチェックの医師面接に上がってくる人は,高確率で背景に何かがあるのです。
この人たちへ医師面接が1回で済むでしょうか?
症状のある人へは(病院へ紹介して治療を受けさせたとしても)1か月後くらいには病状変化の確認のため再度社内で医師面談を組むのが普通です。1回だけ面接してそのまま放置し病状が悪化すれば,明らかに安全配慮義務違反になるでしょう。
つまり,継続的なフォローが必須となりますが,外部機関が手配する医師面接は通常1回のみであり,継続的にフォローするのは困難です。だからこそ外部に委託するのではなく,継続的にフォローできる産業医・顧問医が必要になります。
また,厚生労働省が「産業医等がストレスチェック・面接を行うのが望ましいが,外部機関に委託もできる」としている理由は,名義貸し等が横行している産業医業界において,ストレスチェックに産業医が関わることを義務化すると,制度自体が破たんしてしまうという政策的判断によるものであり,従業員への安全配慮義務をしっかり履行したいと考えている企業にとっては,ストレスチェック・面接を社内の産業医・精神科顧問医等を利用して完結させるに越したことはないのは自明です。
②精神科医を顧問医のような形で雇う
そこで,今いる産業医の先生がストレスチェックへの関与を拒否した場合は,産業医に加えて精神科医を顧問医として雇いストレスチェックと医師面接を行わせる方法も考えられます。
個人的には次の③のようにストレスチェックにも対応できる産業医に変更すれば全て解決する話ではないかと思いますが,現在いる先生には今までお世話になっているので契約解除しにくいとか,内科の先生を生活習慣病対策等で置いておきたい等の理由もあろうかと思いますので,費用面で余裕があるのであれば,精神科顧問医を産業医に上乗せして雇うのも良い選択肢だと思います。
③産業医を変える
ストレスチェックに対応できる産業医へ変更すれば,外部機関に委託せずとも産業医自身が高ストレス者への面談ができます。しかも,職場のことを良く知り,上司や労務担当者と連携できる産業医であれば,より適切な意見を企業に提供することができるでしょう。
また,産業医として月に1回以上企業を継続的に訪問する訳ですから,高ストレス者へのフォローも確実に実施でき安全配慮義務を果たすことも可能になります。メンタルヘルスに強い産業医であれば,ストレスチェック以外で生じたメンタル不調者への対応もより適切に行うことができます。
ただ問題点は,そのような産業医をいかに見つけるかです。精神科が専門で,かつ産業保健にも精通している産業医は全国的にも非常に稀少だからです。
産業医から断られた場合でも,断られるまでは行かないがあまり乗り気でない場合も,ストレスチェックについてお困りの企業様は、全国対応可能な弊社サービスのご利用をぜひ一度ご検討下さい。

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【コラム】産業医が診断・治療しない本当の理由 ~主治医との違い~
人事労務担当者様から産業医への相談
産業活動をしていると,時々人事労務担当者の方から,「調子の悪そうな従業員がいるから診断して欲しい。」「診断書を書いて,休ませて欲しい」と頼まれることがあります。その際には,私から「産業医は診断も治療もしませんので,とりあえず私が従業員と面談して,病気の可能性がありそうだと感じたら適切な医療機関を紹介します」と回答しています。
一昔前は産業医も診断・治療していた
一昔前は,大きな企業であれば工場やオフィスの中に診療所があって,そこで産業医が高血圧等の生活習慣病を中心に治療も投薬もしていることがありましたが,最近ではなくなりつつあります。
その理由は,診療所の運営コスト等の理由もありますが,企業自身が判例等を通じて,後述するリスクに気が付いてきたというのもあります。特に企業の中で生じている健康問題が「生活習慣病(高血圧,糖尿病等)」から「メンタルヘルス」に変化するに伴い,産業医が診断・治療をすることによって,企業が意図しないリスクを背負い込むことになるからです。
産業医が、従業員の「診断・治療」もすることは非常に危険
業務パフォーマンスが低下している従業員がいたとして,周りから見てもその理由がはっきり明確ではない場合,「病気によるものor単なる能力不足or職務怠慢」なのかで会社の取るべき対応は大きく異なり,その判断は会社にとっても従業員にとっても非常に重要になります。
なぜなら,病気であれば治療に繋げていくことが当然ですし,能力不足であれば教育・指導,怠慢であれば注意,場合によっては懲戒になるかも知れないからです。
業務パフォーマンスの低下に対し,仮に会社が従業員に原因に応じた何らかの不利益処分(懲戒,休職,休職満了による退職・解雇等)を行い,従業員がその処分に対し不満を持ったとします。もちろん,紛争にならないよう労使がお互いによく話し合う必要がありますが,この世の中,どうしても円満に解決しないケースも一定の割合で残念ながら生じます。(補足:休職させることも,従業員に対しては不利益処分になりえます。なぜなら,休職期間満了時には退職等になりますし,多くの企業で休職中の給与は100%保障とはなっていないからです。100%保障だとしても,賞与,残業代,人事評価はどうなんだという点も生じます。)
不利益処分に納得しなかった従業員は,その処分の無効や違法性を主張するために「会社と癒着している産業医の診断によって,一方的に病気と決めつけられた」「産業医に治療してもらったが,一向に良くならない。会社の責任ではないか。」等と主張されるおそれがあるのは明らかですし,実際にそれで企業と従業員が揉めているケース・裁判例もあります。
産業医は私も含め,医師としての良心に基づき,公平・中立・客観的な判断を行いますが,「会社から金銭を受けとり,会社によって選任されている」という客観的事実からはどうしても逃れられません。そのように従業員から主張されても,産業医・会社の判断が公平・客観的であることを証明すれば済む話ですが,余計な揉め事に労力を使うのは避けた方が無難です。
よって,そのような事態を避け,会社の処分が正当であることを主張するためには,上記の判断(病気なのか能力不足なのか怠慢なのか)の基となる医師の診断は,「従業員本人が自らの意思で選んだ医師」の診断であることが望ましいのです。
そうすると企業の人事の方からは,「職務怠慢が疑われる人が,病気と診断されると免罪符のようになって,会社はその人に何も言えなくなってしまうのではないか」と聞かれますが,それは違います。こちらにも書いている通り,病気であったとしても企業として受け入れられない無理な配慮に対しては,NOと言っていけば良いだけの話です。(←確かに,病気と診断された以上,一定の配慮が必要になって来る可能性はありますが,上記のように「会社と産業医が癒着して虚偽診断…」「治らないのは会社のせい…」と従業員から主張されて揉めるリスクは避けた方が無難ですし,病気と医者から正式に診断された方に一定の配慮を行うことは労使の信義上必要なことだと思います。)
このように、今の時代になっても、従業員の治療を自分のクリニックで平気で引き受けてしまう産業医を雇うことや、社内診療所でメンタル疾患(身体疾患も)の診断・治療を行うことは、企業にとって非常に危険であり、早急に見直し・改善されることをお勧めします。
診断・治療に関する弊社のスタンス
産業医が診断・治療しない理由として,教科書的には「主治医と産業医の役割が違うから」と説明されることが多いようです。
ただ,別に法律で「産業医は治療をしてはいけない」と禁止されているのではありませんし,実際には私は精神科医ですから,メンタル不調の方に対し(企業内診療所があれば)薬を使った治療もできますし,カウンセリング的アプローチもやろうと思えばできるわけです。
しかし私がそれをやってしまうと,企業様に上述のようなリスクを背負わせることになりますので,基本的には診断・治療は行いません。
ただ,過去に経験したことはありませんが,もし企業・人事労務担当者様が「我が社はそのようなリスクを承知の上,全て背負います。そもそも我が社は,従業員に対して,休職も含めた不利益処分を行うことは断じてありません,労使のトラブルの可能性などゼロです。ですので,是非とも先生に治療をお願いしたいです!」と断言され,従業員本人からも「是非とも先生にお願いしたいです!」と懇願された場合には,企業様にそこまで私の診断・治療能力を信頼して頂けることはある意味光栄なことですので,私が治療することも考えるかも知れませんが,現実的にはそのようなケースはまずありえません。
上述のリスクを企業様に説明すると、「なるほど、そこまで考えずに安易にお願いしてしまいました。先生にお願いするのは止めておきます。」となります。
(以上は,「治療の開始時」の話であり,「休職からの復職時」の判断とは別です。復職時に「まだ病気が十分回復していない」と企業が考えそれを主張していく場合は,産業医の判断・意見も非常に重要になります。ただしその場合でも、診断をして主治医とは違う病名を付けるようなことはなく、あくまで「病状的に業務に耐えられるかどうか」について判断します。)

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【雑感】ある社労士の問題ブログに関して
とある社労士の問題ブログ
ご存知の方も多いかと思いますが,現在ツイッター等のSNSで「ストレスチェック」のワードで検索すると半分くらいが,とある社労士のブログにおける問題発言に関する投稿となってしまっています。具体的には,「ストレスチェックをうつ病社員のあぶりだしに使え」等と発言していました。批判が集中したためか,現在そのブログは閉鎖されています。
そもそも,ストレスチェックをあぶり出しに使うことは法律上不可能であり,こちらの記事にあるとおり労働者のプライバシーは厳重に保護されます。仮にあぶり出しに使うとすると,産業医や外部業者が企業経営者と結託して個人情報を漏らすしかありません。産業医が漏らすことはまずないでしょう。なぜなら,刑事罰をくらって場合によっては医師免許停止等の行政処分を受けるリスクを背負ってまで,企業側に個人情報を漏洩させるインセンティブがないからです。
また,企業側としても,このような情報を収集することはかなりのリスク(ストレスチェック制度に対する反社会的挑戦とも言えるので,もしそれが発覚すると行政からも非常に強く処分されるでしょうし,マスコミ報道も必至)を伴いますので,まともな経営者であれば情報収集しようとは思わないでしょう。
その社労士のブログの存在を私は1年程前から知っていましたが,あまりに内容が不適切なため,いつか問題になるだろうと予想していました。今回,ストレスチェックが義務化され,社会的に労働者のメンタルヘルスに関する関心が高まる中,ついに大きく露呈してしまったかといった印象です。
社労士の仕事内容,ストレスチェックを誤解しないで欲しい
私は自分自身が精神科産業医+特定社会保険労務士であり,社労士の方とも多く接して来ましたが,この問題社労士のような考えを持つ人には出会ったことはありません。皆さん真摯に,「労働環境を改善して,労働者の幸福,そして会社の発展に貢献する」ことを目指して社労士業務をされていますので,今回の事件で,社労士全体が世間から悪者のように見られてしまうのではないかと心配しています。
労使関係が複雑化・多様化する中,社会保険労務士の担う役割は拡大しています。それに伴い高い倫理観が求められ,社労士会は倫理研修などを通してその高揚に努めているさなか,このような事件が発生したことは残念でなりません。 また,「やはりストレスチェックの結果は会社にダダ漏れなんだ」と労働者が勘違いしてしまい,正直に質問に答えることをせず,職場改善にもつながらないという危惧が生じてしまったことで,この問題社労士の罪は非常に大きいと思います。
弊社の立場・活動理念
企業と社労士・産業医の関係性に社会から疑念が生じている今,ここであらためて,弊社が産業医活動をしていく上での理念を記します。
病気が発生しにくい職場環境作り
まず何より,うつ病社員が生じにくい職場環境作りが大切であると考えています。そのような環境というのは,「社員間や,上司・部下の間のコミュニケーションが良好」,「公平な人事評価」,「ハラスメントのない環境」等が代表的ですが,これはまさに,病気うんぬん以前に『社員が自分自身を活かし,お互いに協力しあい,経営面からみても生産性・業績が向上する』環境であると言えます。労使が信頼をベースに一体となって、企業が発展し、そしてそこで働く労働者も幸せになることができれば一番良いのではないかと弊社は考えております。
弊社は,このような考えに共感して頂ける企業様とお仕事をさせて頂いております。この世の中には,労働者を使い捨ての駒としか見ず,潰れれば解雇すれば良いと考える企業もあるようですが,そのような企業様からのお仕事はお断りしています(そのような企業は,そもそも,しっかりした産業医を雇おうとの発想がないでしょうから,弊社への依頼自体がありませんが…)。
ただ,このような職場環境を作ることは「言うは易し行うが難し」であり,人事労務担当者の永遠の課題といっても良いかも知れません。当然,産業医のみで行えるような簡単な事ではありませんので,企業の人事労務戦略の一部・一環として,弊社の産業医サービスを利用して頂ければと考えております。
うつ病等になってしまった方への個別対応
うつ病になってしまった方への個別対応としては,まずはその原因が企業側にあるのかどうかを弊社では重視しています。 上記の職場環境の改善とは違い,ここは医学的知識・評価,労災に関する知識が求められる部分ですので,精神科医かつ特定社労士である弊社産業医がお役に立てることも多いと考えております。
労災認定基準を満たすような労働(時間外が月200時間であったり,ひどいパワハラを受けた等)が原因でうつ病になってしまった場合は,企業はその方の病気の回復のために,できるだけ支援していくことが公平・重要であると考えます。
一方で,プライベート等、業務起因性がない状態でうつ病になり,病気ゆえに仕事ができなくなってしまった方に対しては,精神科医・産業医として病状を客観的・中立的に評価しつつ,本人・同僚・会社の3者のバランスをとりながら,また労働契約(就業規則)や法・判例法理を意識して,適切な落としどころ・解決策を提案するように心がけています。

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【コラム】ストレスチェックの実施者になることは産業医にとってリスクなのか②
ストレスチェック制度義務化もついに開始となりました。
前回の続きとして,今回は「実施者になった産業医に生じるリスク」について考えてみます。
2016年7月20日追記)
産業医が訴えられ被告となるケースが新たに生じました。こちらの記事に詳細を記載していますので併せてご覧ください。この訴訟はストレスチェックの事例ではありませんが、名義貸しで月1回の職場巡視もしていない等、産業医業務をしっかり行っていないのにストレスチェックに関わった場合には、同様の訴訟リスクが生じるものと考えられます。
自殺したメンタル不調者のケースで訴訟リスクを考える
ストレスチェックを受け,高ストレス者と判定された労働者がいたとします。その人が高ストレス者であることは,企業は知りえませんので,実施者である産業医のみが知っています。ストレスチェックの結果は本人に返却されましたが,本人から医師面接の希望を申し出ることはなかったため,実施者である産業医は何もアクションを起こしませんでした。その後,不幸にも,その労働者は自殺してしまいました。
この場合,実施者である産業医は,責任を問われるのでしょうか?
そもそも産業医とはどういう立場なのか
会社と労働者の間には,労働契約が存在しており,その契約に付随する義務として会社は安全配慮義務を負っています。
一方,諸説ありますが,産業医と労働者の間には労働安全指導契約上の権利義務関係が生じており,それを履行しなかった場合は産業医は債務不履行責任を負う,又は,労働者の権利又は法律上保護される利益を侵害した時には不法行為責任を負うと考えられます。(一般的には,産業医と労働者間には債務不履行となるような契約関係は成立していないと考える判例が多いようですが。)
行為と結果の間の相当因果関係
債務不履行にしろ不法行為にしろ,行為と結果の間に「相当因果関係」がないと産業医の責任は認められません。
つまり,産業医の責任が認められるには,「高ストレスと知っていた産業医が,何らアクションを起こさなかったこと」と「労働者の自殺」の間に相当因果関係が必要になるのです。産業医に責任を負わすには,単純な因果関係(条件関係)ではなく,相当因果関係が必要となります(不作為の不法行為の論点等もありますが,ややこしいのでここでは省略します)。
「今日の北京で1匹の蝶が空気をかき混ぜれば、翌月のニューヨークの嵐が一変する」という言葉もある通り,ごく薄い関係も含めれば,この世のあらゆるものは繋がっており,因果関係があるとも言えます。私が日本でフーッと息を吹けば,1か月後にニューヨークで嵐が起きて家が潰れるかもしれません。しかし,家が潰れた人が,家の修理代を私に請求しても,裁判上認められないのは直感的にもわかります(そもそも因果関係を証明できないと思いますが,仮に証明できたとしても)。
つまり,裁判上で責任を負わせるには,「社会通念上,責任を負わさないと不公平だよね」と普通の人なら考える程度の,濃い因果関係(=相当因果関係)が必要だと言うことです。
産業医の行為と自殺の間の相当因果関係
では,「産業医がアクションを起こさなかったこと」と「自殺」の因果関係について考えてみましょう。
ストレスチェック制度は,法律上,強く労働者のプライバシーを保護しており,本人の同意がなければ結果が企業に伝わることはありません。だからこそ,労働者は安心してチェックを受けることができるのです。プライバシーを厚く保護し正直にあるがままに答えてもらってはじめて、集団分析等を通じてストレスチェック制度の趣旨である「1次予防」へ繋げることができます。
高ストレス者が医師面接を希望した場合は結果が企業に伝わることになりますので,それを嫌って「高ストレスだけど,医師面接は希望しないぞ!」と労働者が決定する権利は,法の趣旨から言っても保護されるべきものと思われます。
よって,そのような労働者の権利を尊重し,産業医がアクションを起こさなかったことが債務不履行や不法行為を構成するとは考えにくいのではないでしょうか。
また、労働者が自殺してしまった主な理由は,仕事上や私生活での出来事が原因なのであって,産業医がアクションをしなかったことを理由にして自殺した訳ではありません。
そもそも,労働者が自殺しないよう,健康を管理する義務,安全配慮義務があるのは一義的には企業ですので,仮に企業の安全配慮義務違反を認め損害賠償責任を負わせて被害者(遺族)を救済した上で,さらに産業医にまでストレスチェックの実施者として責任を負わせるというのは考えにくいと思います。
また,企業の責任を認めず(企業の安全配慮義務違反はない),産業医の責任のみ認めるのは,ストレスチェック実施者として産業医がかなり職務を怠ったケース、例えば、
・ストレスチェックに「自殺したい」の質問項目があって,そこにチェックが入っているのを産業医が認識しながら放置した場合
・高ストレス者から面接指導対象者を絞り込む際、何ら正当な理由・根拠もなしに、絞り込んだ場合
等しかありえないように私は思います。(もちろん、指針やマニュアルに定められている実施者の業務は確実に行っていることが大前提です。)
私が考える結論~訴訟に巻き込まれるリスクは増えるかも~
産業医がストレスチェックの実施者になり,労働者の自殺のようなケースが生じたとしても,産業医が損害賠償責任を負わされることはまずありえないと思います。さらに,高ストレス者に対して「医師面接の勧奨」を1~2回でも行っていれば,よりリスクは減るでしょう。
そうは言っても,誰を訴えるかはご遺族・弁護士が自由に決定することですから,「裁判で負けはしないが,訴訟には巻き込まれる」リスクは,ストレスチェックをきっかけに増加すると私は思います。ストレスチェック制度が,法律として定められ企業・産業医の責任が重くなる中,「会社だけじゃなくて,健康管理・メンタル管理に携わるべき立場にあった産業医も被告に入れておこう」と考えるご遺族・遺族側弁護士がいても,おかしくないでしょう。
なお、リスクの観点のみから言えば、高ストレス者に対して面接をする医師の方がリスクは高いと思われます。医師面接を行って、その後すぐに労働者が不幸にも自殺してしまった場合、なぜ見抜けなかったのか・会社への就業配慮意見は適切であったのかという点などを、ご遺族から追及されるおそれは多分にあると思われます。

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ストレスチェック義務化への対応ポイント 職場改善編
ストレスチェック制度の義務化が明日に迫りましたが,本日はストレスチェック制度のポイントの2つ目として「職場改善」について書いてみます。
ストレスチェックの最終目的を何に設定するか
ストレスチェックのメインの目的を「健康」に設定すると,どうしても企業の経営層の方はあまり興味を持たれません。そうではなく,ストレスチェックをきっかけにして「皆で職場の要改善事項についてディスカッション→職場環境改善→生産性向上→利益アップ」をメインの目的にすべきと私は考えます(もちろん従業員個々の健康・働きやすさも大切です)。
これはあくまで私個人の意見ですが,「健康・メンタル不調発生防止」を究極の目的にすると,「ストレスフリーの楽しい職場を作ること」が究極的には必要になります。なぜなら,少しでもストレスがあればメンタル不調のリスクが多少なりとも発生するのは否定しようのない事実ですから,メンタル不調者をゼロにするためには仕事のストレスもゼロにするしかないのです。しかし,そんなに楽しいストレスゼロの仕事があるでしょうか?仕事はしんどくてストレスがあるからこそ,その対価として給料が支払われるのではないでしょうか。そんなに楽しいストレスゼロの仕事があるなら,むしろディズニーランドのように入園料ならぬ入社料を払ってでも働いてみたいものだと私は思います。
経営層の方々は,ストレスのある仕事をこなして出世してきた方々ですから「ストレスフリーの仕事,健康・病気の予防」を究極の目的にするとストレスチェックへの理解が得られにくいどころか,場合によっては「仕事はストレスがあって当たり前。甘えたことをぬかすな。」と誤解されかねません。それよりも,「生産性の向上,会社の発展」をストレスチェックの目的に加えれば理解も得られやすいと思われます。(「メンタル不調の生じにくい職場作り」の重要性を否定しているのではありません。)
「職場改善」と「メンタル不調者への個別対応」は全く別物
先日,ある大手システム会社で何年も前からストレスチェック&職場改善に取り組んでこられた人事の方のお話を聞きましたが,その方も当初(十数年前)は「産業医でも保健師でもない非専門職の自分が,ストレスチェック&職場改善に取り組んでも良いのだろうか」と悩まれており,当時の企業上層部の方に相談したそうです。そこで,その上層部の方は,『職場改善というのは,「現場」の改善な訳だから,現場をよく知っている人間がやるのが一番適切。既に病気になった人への対応は産業医等に主体になってもらうしかないけどね。』とおっしゃり,GOサインが出たそうです。
私は,本当にこれは名言だと思いました。職場改善を行うには,もちろん産業医等のかかわりも必要ですが,あくまで主体は現場の人ではないと,現場を改善することは難しいと思います。
「職場環境改善」と「個別のメンタル不調者への対応」は全く別物である点をしっかり意識して,担当主体を選ぶ必要があります。
「単純に仕事量を減らす」ことが目的ではない
そのシステム会社のある部署では,職場分析の結果を元に皆でディスカッションした結果,「自分の仕事が終わっても,早く帰りづらい雰囲気がある。代休も取りづらい。」との意見が出ました。それに対する対応策として,「現在は曜日が決まっているノー残業デーを,好きな曜日に個人ごとに指定できる」,「代休を交代で取る」,「早く帰れよと上司が声掛けをする」といった対応策を取ったそうです。その他にも,職場分析により上がってきた課題に対し,皆でディスカッションし対応策を講じました。
その結果,翌年にはその部署の「仕事の繁忙感」項目はかなり改善しました。かといって仕事が減ったわけではく,その部署の管理監督者によると「仕事量はむしろ増えている」そうです。
「ストレスを減らす=仕事を減らす=利益が減る」と考えてしまいがちですが,実際にはそうではなく,ストレスチェックと職場改善をうまく行えば,「仕事が増えても,労働者が感じる負担感が減る=仕事の質やモチベーションが上がる=利益が出る」につなげることも可能ということです。
ストレスチェックはうまく利用すれば効果的
ストレスチェックを行うことが,行っていない場合と比較して革新的な部分は「可視化できる」ことにあると私は思います。皆,なんとなく「このままでは良くない,非効率的だよな」とは感じているのです。可視化することで,皆でディスカッションしやすくなり,改善策が出やすくなり,現場から上層部への説得材料にもなり,経年的に分析もできます。(ただ,それを社内でリードしていけるファシリテーターの存在が重要になってくるのですが,現状ではそのようなことができる人材が多くの企業では社内にはあまり居ないのが問題です…。)
実際,そのシステム会社では,取り組みを開始することで,メンタル不調者がかなり減り,それにとどまらず多くの管理監督者から『職場改善は,メンタル不調うんぬんは関係なく,「職場の生産性向上の視点」から本来的にはすべての部署が行うべきことだよね』との意見も出るようになったそうです。
ストレスチェック制度を批判する意見も多数聞かれます。確かに,私も完璧な制度であるとは思いません。しかし,使いようによっては,企業の生産性を向上させるための良いきっかけにはなりうるのではないかと思います。
そのためには,単にストレスチェックを行って結果を個人に返すのみ(しかも,その結果は全く会社には伝わらない)ではなく,さらに一歩進めて職場分析→職場改善へ繋げていく必要があると思われます。

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ストレスチェック義務化への対応ポイント 高ストレス者対応編
ストレスチェック義務化が迫る
ストレスチェック制度の義務化まであと3日となりました。そうは言っても,来年の11月末までに1回検査をすればよい訳ですので,弊社が受け持っている企業様でもストレスチェックの体制を万全に仕上げている所はそれほどなく,そろそろ本格的に体制構築を検討していく段階の企業様も多い状況です。
そこで,今日と明後日の2回に分けて,弊社が考えるストレスチェック制度のポイントについて考えてみたいと思います。
今日のテーマは「リスク管理」で,2回目は「職場分析,職場改善」を予定しています。
「面接希望しない高ストレス者への対応」については、こちらの記事もご参考になさって下さい。
医師面接の対象となる人数はどれくらいか
厚生労働省が推奨する職業性ストレス簡易調査票と高ストレス者となる基準点数を利用した場合,高ストレス者と判定されるのは全体のおよそ10%と言われています。
しかし,その10%の人々が全員医師面接の対象になるのではなく,その中で,「私は医師の面接を受けたいです」と自ら会社に申し出た人だけが医師面接の対象になります。自ら申し出ると,基本的には自分の検査結果が企業に知られることになりますのでハードルが高いとも言え,高ストレス者のうち何%の人が自ら申し出るのかは実際にやってみないと分らない点があります。
事前の周知の仕方(会社が従業員へ,高ストレス者に該当した場合には是非とも医師面接をうけるよう強く勧める)や,労使関係のあり方(労使の信頼関係が深ければ,結果を知られても不利益は受けないと労働者が考え面接の申し出が増える)等によって影響を受けると思われますが,おおむね10%程度が手を挙げるのではないかと言われています。
つまり,「検査を受けた人の全体数」×「1%」程度が,医師面接の対象になると考えられます。500人規模の会社であれば,5人ほどが医師面接の対象になるということです。
2016年8月追記)
その後、弊社クライアント企業の実情や、大手ストレスチェック実施機関の話を総合すると、受検者全体の0.3~0.5%程度が医師面接に繋がっているようです。
やはり、自ら手を挙げて、自分の検査結果を会社に開示することはハードルが高いようです。
医師面接の対象者はどのような人か
ここで一つ考えて頂きたいのですが,会社に対し,「自分の検査結果を会社に知られても良いから,産業医・医師の面接を受けたいです」と自ら申し出る労働者は,どのような労働者でしょうか?
上記のように,企業が労働者に積極的に申し出るよう強く勧奨するケースもありますので一概には言えませんが,以下のような労働者が含まれるのではないでしょうか。
①うつ症状等が既に出ており,医者と相談したいと考えている人
②産業医や医師を通じて,会社に何らかの不満・希望を伝えたいと考えている人(業務への不満や,異動の希望など)
このような労働者が,医師面接の対象者に含まれるのは容易に想像できることかと思います。
もちろんそのほかに、なんとなく手を挙げた人も含まれるでしょうが…。
信頼でき,企業と適切に連携もできる面接医師を確保しているか
上記の①②の人たちへ対応するには,産業医として高いスキルが求められます。
しっかり対応できなければ,企業にとってもリスクが生じます。
①メンタルの症状がある人に対して
その人の症状を適切に評価し,それに応じて精神科・心療内科へ紹介し治療する必要があるのかどうかを判断しなければなりません。ここを間違え,不適切に放置してしまい仮にその後自殺などに繋がった場合,企業の責任が問われるリスクが生じます(面接で見抜けなかったことによる過失ではなく,その他の要素による安全配慮義務違反としてだとは思いますが)。
また,面接医師は,症状に応じた適切な就業配慮意見を事業者に提供しなければならない訳ですが,これも経験がないとかなり難しいでしょう。
さらに企業の担当者の方が忘れがちなのが,「この人たちへ医師面接が1回で済むか?」という問題です。
症状がある人へは,1か月後くらいには病状確認のため再度医師面談を組むのが普通です。1回だけ面接してそのまま放置すれば,安全配慮義務違反になるでしょう。つまり,継続的なフォローが必須になってきますので,その対応をどうするのかもしっかり考えなければなりません。
産業医にストレスチェックへの関わりを断られたため、医師面接を外部委託される企業もありますが、それで事態が解決する問題ではないのです。
なぜなら、1度面接した後の継続的フォローも必要になってくるからです。だからこそ厚生労働省は、産業医(=法的義務である月1回以上の職場訪問をし、継続的に企業と関わる医師)に医師面接をさせるのが望ましいとしているのです。
②会社へ不満・希望を伝えたいと考える人に対して
このような方々へ,ぞんざいに対応すると後々のトラブルにつながりますので,しっかり話を聞いてあげる必要があります。その一方で,「ストレスがあるから異動希望」というのを全て叶えていては会社が立ち行かなくなってしまいますので,そのあたりのバランスを取りながら面接する必要があります。
このようなバランスの取れる医師・産業医というのは,実はあまり多くありません。
ストレスチェックを受託する外部機関が,医師面接まで含めた(オプション)サービスを展開していますが,その面接を受託しているのはほとんどが精神科開業医の先生等であり,企業の実状を理解し,又は企業と事前にしっかり情報共有して面接をしてくれるとは限りません(こちらのページの「高ストレス者に対する医師面接をどうするか」もご参照下さい。)。もちろんその辺りをしっかり考えて面接をしてくれる医師もいますので,企業としてはどのような医師かしっかり事前に確認する必要があるということです。
厚労省のストレスチェックマニュアルでも勧められている通り,医師面接に際して企業としっかり情報共有し,就業措置等についても連携できる医師を確保しなければ,企業にとってやっかいなことになりリスクに繋がりかねないのです。
以上,リスクの話ばかりしましたが,「リスク,リスク」と言っても気が滅入るだけですので,次回はポジティブに「職場改善」の話を書くことにします。

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【コラム】ストレスチェックの面接指導意見書と労働契約②
先日のコラム「ストレスチェックの面接指導意見書と労働契約①」が一部からご好評を頂いたため,気を良くして,その2を書いてみます。
医師意見の各項目と労働契約への影響について考えてみる
①「1.時間外労働の制限」「2.時間外労働の禁止」
企業と労働者間で36協定が締結され就業規則に規定があれば,企業側に残業をさせる正当な理由がある場合は,労働者は残業を行う義務があります。
しかし,あくまで36協定は労働基準法の労働時間規制の例外的位置付けであり,産業医が「体調が悪いため,一時的に残業を制限・禁止して下さい」との意見を出した場合,それを無視し病気を悪化させると安全配慮義務違反となるため,実質的に企業はその意見に従わざるを得ないと思われます。また,一時的に残業が禁止される状態は,債務の本旨に従った労務提供ができていないとまでは言えないため,休職させることもできないと思われます。
但し,残業禁止・制限の期間が「長期間」に渡る場合には,労働者が債務の本旨に従った労務提供を行っているとは言えないため,休職等を考慮すべきです。
②「3.就業時間を制限」
これが何を意味しているのかは私にはよく分りませんが,仮に「9時~12時の半日勤務」等の短時間勤務を書く欄であると想定します。
前回のコラムに記載した通り,短期間勤務制度が労働契約上定められていない場合は,産業医が「半日勤務が必要」と意見しても,企業はそれに従う義務はない訳です(義務がないのであって,もちろん企業の自由裁量として半日勤務を認めることも可能です)。
半日勤務を受け入れないとした場合,産業医が「フルタイム勤務は無理で,半日勤務が必要な病状(=半日しか働けないというのは,病状としてはかなり悪い)」と言っている訳ですから,休職制度があればそれを利用し,休職制度がない又はあったとしてもその労働者が以前に休職している等の理由で休職の残期間がない場合は,「労務に耐えられない」等の理由で解雇・退職の可能性もあります。
(→この記事を読まれている産業医の先生等にお伝えしたいこと:このように,企業の就業規則等の制度を知らず,軽い気持ちで「半日勤務」と意見を出すと,仮に労働者が解雇されて訴訟になった場合,労働者のためを思って作成した先生の意見書が,「半日勤務しかできない病状であると産業医も意見しているため,解雇は正当である」と裁判所が判断するための証拠にもなりうる(実際にそのような裁判例もあります)ので,注意して下さい(もちろん解雇が正当かどうかは先生の意見書のみで決まるわけではありませんが,労働者に不利な証拠として裁判所が扱う可能性があるということです)。そのような点からも,産業医学を行う上では,労働法の知識は必須であると私は思います。)
③「4.変形労働時間制または裁量労働制の対象からの除外」
この項目を見たとき,私は少し驚きました。というのも,ストレスチェックの実施マニュアルの意見書例には無かった項目であり,私自身,産業医活動をする上で,このような意見を書いたことはなかったからです。
しかし,来年の国会ではいわゆるホワイトカラーエグゼンプション等,裁量労働制の拡大のための審議が予定されていますので,それを見越してこの項目を入れてくるあたりは,さすが厚労省だと感心しました。法案を通すために,ストレスチェックの意見書にまで気を配っているのかと驚きました。
さて,変形労働時間制や裁量労働制は,36協定と同じく,労基法の労働時間規制の例外的扱いであり,種類にもよりますが労使委員会での決議が必要であったり,健康確保措置を定めることが労基法上必要になります。よって,健康確保措置の一環として,産業医が「変形労働時間制または裁量労働制の対象からの除外」の意見を述べることも,全くもって「あり」だと思います(むしろ必要)。
ただ私が懸念するのは,例えばブラックIT企業が「産業医が裁量労働時間から外せと言った→当社のSEはみな裁量労働制である→裁量労働制から外すとなるとSEの仕事ができない→SEとして雇用しているから,SEができない以上は解雇」とならないか心配します。もちろんこのような解雇は不当・無効ですが,産業医としては,「裁量労働から外せと意見をしたら企業はどう動くか」を予想して意見を述べないと,トラブルにつながる可能性がありうると思います。
厚生労働省のプロ基準の,この意見書で大丈夫なのか?
このように,少し考えただけでも,各意見によって,企業・労働者へ与える影響は異なり,法的意味合いも異なってきます。しかし,産業医活動のほとんどが,開業医の先生など産業医が非専門の先生に担われている現状を考えると,ここまで考えて意見を述べる先生はほとんどいないでしょう。
このマニュアル・意見書を作成した厚労省の作成班の先生方は,産業医学のプロフェッショナルですから,ここまで考えるのも当然・簡単なことだと思います。自分たちなら簡単に使いこなせるから,このような意見書のフォーマットを作成されたのかもしれません。
しかし,ほとんどの産業医は労働法関連の知識をそこまで合わせ持っていないと思われますので,そのような先生でも簡単に使いこなせ,かつ,企業・労働者との関係で誤解・トラブルにつながりにくいフォーマットを作って頂きたかったと個人的には思います。

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ストレスチェック高ストレス者の医師面接・面談(委託料金等)
はじめに
弊社サービスをご利用頂ければ、万一産業医のいない地方の支店で高ストレス者医師面接の必要が生じた場合でも全国対応が可能です。
また、人事労務の方から「内科や外科の先生にストレスチェック面談を任せて良いのか心配だ」、労働者の方から「外科の先生の面談を受けて、意味があるのか」という声も多く聞かれますが、弊社の産業医は精神科専門医であり、そのようなご心配も不要です。
ストレスチェックの実施体制についてお悩みの企業様は、50社以上の企業や公的機関においてストレスチェック実施者・面接医師を担当している弊社精神科産業医へのご依頼を是非ご検討下さい。
①「嘱託産業医」をご契約頂いている事業場の場合
日本医師会の報酬表にもあるとおり、通常、高ストレス者医師面接は産業医報酬とは別料金となり、実施者業務を産業医に依頼する場合も別途20万円程度必要になるのが一般的です。
弊社の場合、産業医活動時間内であれば追加料金の発生なしに高ストレス者への面談を行います。
また、ストレスチェックの実施者も追加料金なしで無料で承ります(他の事業場の実施者受託も無料です。詳しくはこちらのページをご覧ください。)。
高ストレス者が多数発生した等の理由で,月1回の産業医定期訪問時間内に対応しきれなかった場合は,
・産業医が企業様へ臨時で訪問し面談を行う(料金はスポット面談サービス分となります。)
・弊社の面談ルーム(東京・銀座,大阪・北浜,名古屋・栄)まで従業員の方に来て頂く
・WEBにて産業医面談を行う(料金は,一人当たり2万円となっております。)
上記方法で対応可能となっております。
②「顧問医」をご契約頂いている事業場の場合
上記と同様に,弊社面談ルーム(又はWEB面談)まで来て頂ければ,一人当たり2万円で面接可能です。
産業医が御社へ伺って面談する場合(全国対応可能)は,スポット面談サービスの料金が発生し,一人当たりではなく,訪問時間単位での料金発生になります。
その場合,「あらかじめ弊社オリジナルの質問用紙に答えてもらう」「報告書作成は訪問時間外に作成する」等の工夫により,弊社では企業訪問1時間で2~3人程度の面接が可能です。
③産業医契約事業場以外に所属している高ストレス者への面談
例えば,東京本社で弊社と産業医契約をしているが,何も契約がない大阪支店の高ストレスの従業員への面談もして欲しいとのご要望があった場合,弊社の面談ルームまで来て頂くまたはWEBで面談を行うのであれば,同じく一人当たり2万円で面談可能です。(詳細は「弊社サービスに関するよくあるご質問と回答」の4番をご覧下さい。)
弊社産業医が大阪支店に直接出向いて面談することも可能で,その場合はスポット面談サービスの料金となります。
これにより、全国に支店を持たれている企業様において、万一、産業医のいない地方の支店等で高ストレス者面接の必要性が生じた場合でも、精神科専門医である弊社の産業医が直接支店を訪問したり、WEBで高ストレス者面接を行いますので、全国対応が可能となります。
④嘱託産業医・顧問医のどちらもご契約頂いていない場合
基本契約として、嘱託産業医サービス・顧問医サービスをご契約頂くことをお勧めしておりますが、それらのご契約がない場合でも、単発でのストレスチェック面談を承っております。
費用は、ご要望内容をヒアリングの上、お見積りをさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
⑤ストレスチェック以外でのメンタル不調者対応や継続フォローのほうが重要
ストレスチェック高ストレス者への対応は,メンタルヘルス対策の中のごく一部に過ぎません。
むしろ,ストレスチェック以外で発生したメンタル不調者の方が,既に事例化・顕在化している分,より適切に対応する必要があるのは明白です。
また,高ストレス者への医師面接を1回行った後のフォローはどうしますか?
面接対象者は,ストレスが高く何らかの症状がある等の理由で自ら面接を希望して手を挙げた方々ですので,安全配慮義務上,面接1回のみ行ってそのまま放置とはいかないでしょうから,一定期間は継続的に医師面接等を行いフォローする必要があるケースが多いのが実情です。法律上の義務である高ストレス者への医師面接をどうするかで頭が一杯になってしまい,その後の継続的フォローの必要性の視点が抜け落ちがちですので注意が必要です。
このように継続的にフォローする必要があるため、国はストレスチェックへの対応は、月1回職場を定期訪問する産業医等が行うのが望ましいとしているのです。しかし、月1回の職場巡視も行わない、いわゆる『産業医の名義貸し』が横行し、精神科産業医も少ない現状では、ストレスチェックへの関与を産業医の義務とすると産業医への負担が大きすぎるため、やむなく義務ではなく「望ましい」レベルで留めていると思われます。
よって、企業にとって、医師面接を外部に委託するのは決して望ましいことではありません。自社の産業医・顧問医で医師面接とその後のフォローを完結させることができる社内体制の構築が望まれます。
(ストレスチェック実施者については,こちらの記事をご参照下さい)

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【コラム】ストレスチェックの面接指導意見書と労働契約①~矛盾と問題点~
本日,厚労省からストレスチェック実施プログラムが公開されましたが,それと同時に,「長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル」なるものも公表されました。
医師意見と労働契約
公開された医師意見書の様式・フォーマットの中の,「就業上の措置」の中に,「労働時間の短縮」という項目があり,その中には,『3.就業時間を制限 ○時○分~○時○分』という欄があります。これはストレスチェック実施マニュアルに載っている医師意見書にはなかった項目であり,今回新たに追加されています。
(逆に,私が以前不適切であると指摘した,「ストレスと業務の関連性」の項目は削除されているので,厚労省もさすがに産業医に業務起因性を判断させるのは不適切と考え直したのでしょうか。)
この3番が何を意味しているのかは,マニュアルを読んでもよく分りませんが,その上の欄に「2.時間外労働の禁止」という項目がありますので,時間外労働を削減・禁止しろとの意味ではなさそうです。
とすると,例えば「就業時間は9時~12時」といった,短時間業務についての医師意見をここには書くのだと思われます。
厚生労働省Q&Aとの矛盾
もしそうだとすると,厚労省が既に公表しているストレスチェック制度Q&Aと矛盾するのではないでしょうか?
ストレスチェック制度Q&A のQ14-1には,『就業上の措置として労働時間の短縮という言葉が出てきますが、これは、8時間の就業時間をさらに短縮するということではなく、就業規則に則った範囲での短縮だということでよいでしょうか。』との質問に対し,『ケースバイケースとは思われますが、趣旨としては時間外労働や休日労働の削減を意味するものです。』と厚労省は回答しています。
この回答は,あくまで就業上の配慮というものは,労使間の契約を前提にしてその範囲内で行われるべきものであり,法の趣旨としてはその契約の範囲を超えた措置を求めるものではないですよという,ごく常識的な当たり前の労働契約的観点から,厚労省が回答されたものだと私は認識していました。厚労省も,健康・医学的観点からのみではなく,労働契約的観点からも回答されるのだなぁと見ていました。
しかし,今回の厚労省のマニュアルの「3.就業時間を制限 ○時○分~○時○分」が,半日勤務等を意味しているのなら,一体どっちなんだと,混乱を招くのではないかと私は思います。
そのような私の批判に対し,厚労省はおそらく,「短時間勤務制度が,企業の就業規則・労働契約にある場合にのみ,医師に○をつけてもらい意見を述べてもらう趣旨です。」と言うでしょう。
しかし,会社の就業規則や個別の労働契約の中身までを考慮して,適切にこの意見書を利用できる医師が,世の中にどれくらいいるでしょうか(ちなみに私は,企業ごとの就業規則や労働契約の中身までを考慮して産業医活動をしています)。そもそも,労働契約・就業規則に短時間勤務の定めがない場合,企業は短時間勤務を受け入れる法的義務など全くないことを理解している医者はほとんどいないでしょう。
そのような状況下では,短時間勤務制度がない企業において,面接医師がこの意見書のフォーマットの欄を見て「あっ,短時間勤務もありなんだ」と勘違いし,「半日勤務にするように」との意見を出し,意見書を受け取った企業が混乱しかねないケースが生じるように思います。(ちなみに,半日勤務しかできないほど病状が悪い労働者がいるが労働契約上短時間勤務制度が無い場合には,休職とすべきであると私は思います。そのような症状の悪い方の労務提供を企業が受け入れた場合には,それに応じた通常より重い安全配慮義務・責任が企業には生じるからです。)
労働契約を理解していない医者が,医学的見地のみから一方的に意見を述べ企業を混乱させるケースが,今回のストレスチェックを機に頻発するのではないかと憂慮します。
もちろん「医者なんだから,医学的意見のみ述べたら良いんだ。それで企業が困っても知ったことじゃない。労働契約・就業規則なんて医者が知ったことか。」という意見もあるでしょう。確かに一理あります,それも一つのスタイルとして尊重されるべきと思います。しかし,そのようなことを続けていて,企業の信頼を得て,ひいては労働者の健康を守る活動を企業内で行うことができるでしょうか?そのような一方的な意見を述べるだけでは,企業からは「はいはい,また現場を知らないお偉いお医者様が,一方的な意見を仰っておられるよ。」と冷ややかな目で見られてしまうのが関の山です。
もちろん厚労省としては,この意見書は「案」であり,企業の実状に合わせて修正して下さいよ,そしてそのような勘違いが無いよう企業と産業医が事前に十分に打合せして,企業から医師へ労働契約の内容等をしっかり説明した上で使って下さいよと言うでしょうが,十分に打合せできるくらいに産業医がまともに機能している事業場が多いとは言えないのは,厚労省が一番よく知っているはずです。また厚労省お墨付きのフォーマットにケチをつけて,実状に合わせて修正して使用できる企業・産業医がどれほど存在するでしょうか?
だからこそ,今回発表されたマニュアルのように,全国レベルで今後何年にも渡って医師の多くが使うことになるであろうものには,労働契約的な視点も含めた配慮も入れて頂きたかったというのが,私の率直な意見です。
Q&Aでは,労働契約に配慮した回答をされているのですから。
厚生労働省でさえこれならば,一般の精神科医には望むべくもない
厚労省でさえ,このような混乱を招きかねない意見書のフォーマットを作成されるのですから,市井の精神科医が企業に対し,「半日勤務が必要」「ストレスのない仕事だけやらせるように」「本人のやりたい仕事に異動させるように」等の企業から見ると労働契約無視の無茶な診断書を提出してくる場合があるのは,ある意味当然なのかもしれません(全てのケースでそうだとは言いません。時々あるという意味です)。
今回のストレスチェックをきっかけに,「少しでもストレスのある仕事=悪」となり,「ストレスゼロの楽しい仕事,楽チンで頑張らなくても良い仕事,労使間の契約を無視した過度の配慮でもバンバン行ってくれる職場を目指しましょう」という方向に進まないことを祈るばかりです。
その②へ続きます。

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【お知らせ】ストレスチェック実施プログラムが公開されました
今年7月頃から,厚生労働省はストレスチェック実施プログラムを作成・公開する旨を公表していましたが,義務化まであと1週間という本日になってやっと,そのプログラムが厚労省ホームページで公開されました。
このプログラムを利用してストレスチェックを実施する企業様もあろうかと思いますので,いくつかポイントを挙げてみたいと思います。
法令に沿って,適切な体制を構築する
このプログラムを利用すれば,外部業者に委託した場合と違って費用は発生しませんので,コストダウンに繋がります。小さい規模の企業であれば,このプログラムと既存の産業医を利用して,ストレスチェック制度全体を100%社内のマンパワーのみで行うことができるでしょう。
ただし,事前にそれを行うための体制を以下のように整えておく必要があります。
①医師・保健師等の中から,実施者を立てる。
②人事権の有無等を考慮して,実施事務従事者を決める。
③高ストレス者で医師面接が必要な労働者が出てきた場合に,産業医が対応可能かどうかを確認しておく。対応できない又は産業医自体がいない場合は,弊社などの外部業者や産業保健総合支援センター等に問い合わせて,面接医師を確保しておく。
④その他,必要事項を衛生委員会で決定する。
労働者のプライバシーに配慮する
ストレスチェック制度においては,労働者がテストにどのように答えたのかについて,本人の同意なしでは企業は知ることはできません。非常に手厚く労働者のプライバシーが守られています。
ストレスチェックをこのプログラムを利用して社内で行う場合,基本的には社内の人間(実施事務従事者)が回答結果を収集し,結果を労働者に返却する等の事務手続を行うことになりますので,外部機関に委託した場合よりも,回答結果が社内の人間の目に触れる機会が増え,回答結果が漏れるリスクが高まると考えられますので注意が必要です。
実施事務従者を適切に選び,配慮する
産業医の先生等の実施者が,ストレスチェックの膨大な事務作業(労働者に回答用紙を配り,回収し,結果を各労働者へ返却し,集計する等)を全て行うことは考えにくいですので,実際には,実施事務従事者が事務作業のほとんどを行うことになると思います。
まず,実施事務従事者は,労働者の回答を全て見ることができる立場になりますので,人事権のある方はなることができません。実施事務従者を選任する段階で,適切な人を選ぶよう検討が必要です。
また,事務作業の負担は大きいものになることが予想されますので,実施事務従事者が過重労働にならないように配慮が必要です。さらに,上記のようにプライバシーが漏れないようにかなり気を付けながら作業しなければなりませんので,精神的な負担も過度にならないよう,企業がフォローしてあげることが必要かと思います。
弊社では,外部委託を考えている企業様には,弊社とお付き合いのある信頼できる外部機関を紹介させて頂き,弊社代表(精神科専門医)が実施者・医師面接を担当させて頂く体制を提供しています(外部機関を企業様自身で自由に選んで頂くことも,もちろん可能です)。
今回のプログラムを使って,企業内のリソースのみで対応したいという企業様に対しても,弊社が実施者をお受けしつつ適切な体制構築を支援し,その後の医師面接も行わせて頂くことも可能ですので,是非一度お問合せ下さい。

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